盛夏七月便り

盛夏七月便り

天地異変の、神々の怒りを覚える、今日この頃で御座います。

 台風、豪雨、地震、三災の非難を受けたる、九州地区熊本の被災に合われた人々の、生と死の狭間の中で、今を真剣に生きられておられる、方々に心よりお見舞い申し上げます。

 この度六月二十六日、大雨の中、瀬戸大橋経由、山陽道、九州道と、熊本をめざし、日本青少年更生社総務室長の樋口雅昭、青年部、辨野靖、と共に熊本の被災地に、向かいましたので御座います。

 兼ねてより、熊本支局長、仁友に、どうしてもお会い面会をしたく、この時を導縁に引かれ、面会を求めた次第で御座います。

 熊本支局長は、日本青少年更生社の、支局を、刑務所内にて、更生保護運動を全国希にみる、初の活動として試みている次第で御座います。

 私は、熊本刑務所を訪れるのは初めてで御座いました。熊本刑務所は、長期刑、無期刑の施設なので、大きい、規模と思っておりましたが、意外に、小さく、最近の刑務所とは違い、古い刑務所という雰囲気の施設で御座いました。

 面会手続きを取り、約二十分ぐらいの待ち時間にて、待ちに待った、仁友との初対面に、心致し面会をしたので御座います。

 仁友は、熊本刑務所にて、今約、十年の刑を務めたところで御座いますが、私の第一印象は、柔和な顔立ちにて、穏やかさに溢れ、沈着を持って、刑を務めている仁友に、心から、感震を受けた次第で御座います。

そして、私の面会を、本当に心より喜んでくれたので御座います。

その時、私の脳裏の中に、熊本に不思議なる縁に導かれ、来てよかったと、来なければなかったという数奇な運命を覚えた。

仁友は、犯した罪を人生の失敗としても、それを己の全ての責任として受け止め、罪を償い、一生を賭けても、償う決意を私に心強く、申したので御座います。

私は、心打たれ、禅の境地に併せ持つ、信念が感感と伝わったので御座います。

そして仁友曰く、先生、私は、これから先、ここにて務め方として、先生と出会った瞬間の時を、法縁とし、三年、また三年、またまた三年、と無事故にて努める決意です。

亞亜、何と仁友よ、達磨大師の境地である、面壁九年の境である、と励ました次第で御座います。

そこから九年、九年、九年、苦を三度越えて、満願の阿闍梨になる。

生き仏や、必ずや、生命を持って、社会に返られし願う請う。

私は老いて、すべからずとも、生命ある限り、待っております故、務められますよう。

 

   己を正しくして

  人に求めざれば

    即ち怨みなし

 

禅、ゼーナ、の正しい釈尊の教え、必ずや天命あり、至らなさ、愚かさを反省し、尚一層、精進なされし、重ね逝く日々の流れに、道師として歩まれよ。

御機嫌よう、召され暮らされし、仁友よ。

                     愚生 西山 俊一郞

           平成二十八年 七月七日 七夕の空を見上げ。

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コメント: 1
  • #1

    NPO法人五仁會代表 竹垣悟 (土曜日, 09 7月 2016 15:00)

    いつも乍ら 西山会長の更生活動に於ける前向きな行動には 敬意を表する次第であります。
    熊本の「仁友」が 達磨大師の心境で残刑を務められる事を切に願っています。 合掌

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